第22章 征服社会
奴隷の数は非常に少なく、単なる動物として扱われることもあったが、彼らは社会にやがて訪れる多様性の先触れだった
本を読まずにこの文章だけを見るとちょっとヒヤリとする文章だが、奴隷制が多様性の概念を生み出したというのは面白い
たしかにここだけ読むと、差別は多様性のために良いみたく捉えそうでこわいですねw
奴隷が存在するだけで、相当な数のよそ者を社会に取り込むということが理解可能な概念
よそ者を社会に取り込むという観点で奴隷を見たことことがなかったので面白い
人間以外には、このように群れ全体を征服することに近い行動を見せる動物はいない
言われてみれば、たしかに?
最近調べるようになったからですけど、デンマークによるイングランド侵攻とか、デンマークらへんにおける奴隷の歴史みたいなのがこの本ないなーっておもった。ヴァイキングの歴史とかは結構かさなる部分がありそうな気もする。(マークモフェットがなんでもしっているわけじゃないのはそうなんだけど)
北欧神話の世界とか、イギリスでキリスト教が流行ってきたとか、それと奴隷制度とか、争いみたいな話が結構この書籍とリンクするなぁと。
首長制社会は、社会を統合してひとつの単位にする途上の一段階だった。私たちが今日、堅固な国家としてみなすものが形成されるかどうかの試金石だった
首長制は、Elman Serviceによって定式化された社会政治的発展の漸進的なスキーム(バンド - 部族 - 首長制 -国家) において、部族と国家の間の中間であると説明されているらしいです。著者もこちら踏襲しているっぽい?
おー。わかりやすい整理だ。
日本の戦国大名の時代とかはまさに首長制なのかな?本文にあった「人々の尊敬をつねに勝ち取らなければいけなかった。だが長続きしなかった」とかは日本の歴史をみてもそうだなぁってなった。そういう意味では、大和政権時代もふくめて、戦国時代まではずっとそんな感じか?
首長が長続きしないからってわけじゃないんだろうけど、そのために神が必要になるっていうの、まさに天皇制のことだし、なるほどなーってかんじがした。